アシィール(Acile) ストリンダー♀
「別に…なんでもな、くない。その、なんか、アタシにできることある?」
「アタシのパパはあの人だもん。あと、生みの親に会いたい理由なんて、文句言いたい以外にないでしょ」
「ルジー、こら。パパ困ってる。もう……本当に甘えん坊なんだから」
ひかえめ(あばれるのがすき)
年齢 / 10歳
身長 / 120㎝
一人称 / アタシ
他称 / きみ、あなた(基本は「ねえ」「ちょっと」等で呼ぶ)
育て屋に捨てられていた孤児の少女。
自身が捨て子と知っている為に、他者を信用するのが苦手で、常に睨むような目付きで威嚇するような仕草が目立つ。
自身の境遇から、嘘や卑怯な事が大嫌いで、悪いと理解していても、そういった事には手や口がでがち。
周囲を拒絶するのは、独りになってしまった彼女なりの自分を守る術であり、更に警戒心が非常に強く、他人と打ち解けるのに時間がかかってしまう。
その為、嫌われる事、相手を傷つけてしまう事を恐れてか、仲間以外とは積極的に話したがらない。
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気付くと、彼女は預かり屋に置き去りにされていた。
親の顔は覚えている。両親は、ここで待っていてね、と言ったきり、姿を見せなかった。
そのまましばらく持て余されていたところに、メドラッド一行が立ち寄ったのが出会いの切っ掛けとなる。
訪れた一行に興味を示しながらも、怯えた様子で威嚇するアシィールに、メドラッドから手を差し伸べた。
頷く事はなかったものの、離れていこうとしたメドラッドの服を咄嗟に掴んだ彼女を、メドラッドが引き取り面倒を見る事を決めた。
打ち解けるまでの間、怯えや警戒から、”ようかいえき”で大火傷を負わせてしまった事もあるが、「怖いんだろ?ごめんな。 大丈夫、俺はお前が怖がる事は何もしないよ」と時間をかけて寄り添っていったメドラッドに少しずつ心を開いていく。
結果的にアシィールはメドラッドを父親の様に慕うようになり呼称も「パパ」と変化していく。
当時の火傷は今でも残っているが、「俺がアシィーの家族の証」とメドラッドは言う。
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現在の彼女は、根は優しい娘に育ったが、キツイ性格と口調だけはそのまま残った。
将来はメドラッドのような他人に手を差し伸べられる大人になりたいと、兄と慕うヘシェトにそっと打ち明けているらしい。
やっぱりアタシらしくないと思う?とぼやきつつ、日々影ながら努力している姿が窺える。
同じようにメドラッドが面倒を見ている息子のルジーニャは、大切な弟分。
そちらは甘え上手で、甘え下手なアシィールはもだもだしがち。
「お姉ちゃん」として弟にメドラッドを譲りたいものの、まだまだ甘えたい時期。我慢しがちなアシィールを察して構い撫でてくれるパパが大好きで仕方ない。
星の獣と黒い夜
義父が探している人がいた。
その先で出会った<黒い夜>は、義父にとっては致命傷の、自分と同じ”毒”を扱う龍だった。
「アタシが、パパを守るから……!」
まだ幼い彼女は、強大な敵に、恐怖に立ち向かう。
やっと出会えた、大事な家族を失ってなるものかと。
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適合者という存在がいる。
彼女の両親は、そう呼ばれていた。
「黒き夜の再来を!」
そんなことを叫んでいたような、気がする。
旅の仲間について
メドラッド:パパ
アシィールを拾った青年。ゆるいけど優しい、血の繋がりはないけど大好きな父親。
普段は優しいけど、実は怒ると怖いのをよく知っている。
(誰もが捨て子と聞くと、可哀そうだと言う。いうだけで、何もしてくれない。
でも、彼は違った。
二度と誰も信じるつもりはなかった。一人で生きていけるのならそうするつもりだった。
それでも、その後姿を引き留めてしまったのは、きっとこの人なら、と思ったからだ)
ロロー:ローにぃ
兄みたいな人。最初は怖かった。
ルジーニャを持ってきてしまったとはいえ、弟の子分状態になっているのでたまに助けに行く。
素直になれない者同士たまに通じるものがある。
ヘシェト:ヘシェにぃ
おかあ…お兄ちゃん。メドラッドに言えないことは大体彼に相談する。
二番目に早く打ち解けた相手。カレーの作り方を教わっている最中。
ルジーニャ:ルジー
弟。最初は父親を取り合っていたけど今では仲良し。
まだ距離感が掴めてない弟に怒ってしまう事もあるが、本気で怒っているわけではない。
同じく捨て子同士、大きくなったら実の親に仕返ししよう同盟を組んでいる。
とりあえず「あんまりローにぃにわがまま言っちゃだめだよ」
フレゲーラ:フーねぇ
お姉ちゃん。とても仲良し。
正直に言うと危なっかしくて放っておけない。どっちが姉なのか判らない。
自分には戦いしかない、と暴走しかけた彼女に、たくさんいい所あるよ!と説き伏せたのはアシィールだったりする。