アスワルド(Acewardo) エンニュート
「アスワルドっていいまぁす、皆さんこの辺で見ない方ですよねぇ、私もご一緒していいですぅ?」
「え!ラクさん既婚者じゃなかったんですかぁ!?だってラクさん、嫌味じゃなくとってもお母さんだったからぁ……」
「すごいすごい!そのあとどぉなるんですぅ?とっても気になってぇ……え?お世辞じゃないですってばぁ、やっぱり私がいうと説得力ないですぅ……?」
「体質も含めての私って、そう思えたのはぁ……ふふ、皆さんのお陰なんですよぉ。私、皆さんに会えてよかったぁって。あのとき追いかけてきてくださったお陰でぇ、今の私があるんですよぅ」
うっかりや(物音に敏感)
年齢 / 27歳
身長 / 163㎝
一人称 / 私
他称 / あなた
たまたま見かけた不思議な組み合わせの集団に、観光気分で付いてきたマイペースで間延びした口調が特徴の女性。
常識に縛られないタイプで、自己主張がない事を除けば、最初に受ける印象よりも意外に芯がしっかりしている。
子供が好きで、見た目はこうだが、子供の前では教育に悪いことは決してしない。
種族柄持つフェロモンが生まれつき異様に強く、意図せず♂を寄せ付けてしまう体質。
この体質のせいで、少し前までは不本意でも異性を弄ぶ(つもりはなくとも)ような生き方をしていたが、現在はとある出会いにより、体質に向き合って生きている。
それでも一時の自分が半端な事をしていた事実から、自己肯定感が異様に低い。
軽い気持ちで付いてきた旅にも、「こんな自分は一緒にいるに相応しくない」と、楽しくて仲間を大切に思うばかりに、自ら身を引いてしまった事もある程。
結果的に宥められる形で舞い戻ったものの、見た目や行動から受ける印象に反し根は賢いのも相まって、卑屈になりがち。
また、今までの生き方は「仕方なく」選んでいたものだったので、実はそこまであれこれできていた訳でもなく、言ってしまえば清い身。
本人も言うほど恋愛慣れしておらず、男性側に主導権を渡しっぱなしであったため、一般的にいえば初心な上に、積極的とも言いがたい。
恋愛が絡まなければ比較的世渡り上手なのだが、自分を変えた男性からの純粋な好意というのには未だ慣れない様子。
強いフェロモンは彼女にとって毒以外の何物でもないが、種族としては制御さえできれば、実はこの上なく至高のモノ。
実は生まれ故郷から「体質をモノにして次期ヌシになれ」とのお達しがあり、制御自体はしたいのだが、次期ヌシは遠慮したいと複雑な状況。
単純に分不相応と感じているのもあるが、制御ができれば切望していた平穏な時間を得られるはずという「普通」を願っての気持ちでもある。
昔の話(フェロモンに振り回されていた頃)
アスワルドの生まれは「ヌシ」を排出しているヴェラ火山。
本来、彼女の種族の持つフェロモンは、雄を自身の配下に置くものなのだが、彼女はそれが少し強すぎて、配下どころか、相手の自我を喪失させてしまい、欲をむき出しにさせるまでのモノだった。
これによって何度もアスワルド自身、危険な目にあっており、これに対する対処法として、フェロモンに堪えうる男性を選び、そのなかで理解を示し、守ってくれる男性(複数)に”お付き合い”という形で守ってもらっていた。
その為、アーカラ島のいたるところに彼女の「恋人」がおり、果てには「恋人は現地調達」なんて事態にも発展していたという、そんな過去を持つ。
アスワルドにとっての「恋人」たちは、自分のフェロモンに負けない強さと、理解を示してくれるとても寛大なヒト達で、お付き合いというのは、恋人という名を借りた、彼女なりの恩返しだった。
ちなみにこの生き方や、今の恰好はアスワルド本人が考えたものではなく、塞ぎこみそうな彼女を見かねた、故郷でアスワルドが「あねさま」と呼び慕っている同族達からの提案。
少しだけ余りにも純粋なアスワルドに異性を扱いを覚えさせたかった……というのもあるようだが彼女にはさすがに言っていない。
体質に向き合うことを決めた現在は、自分を守ってくれたヒト達に彼女なりに誠意を見せ、和解の上お別れしている。
今でも友人として背中を押してくれるような聖人の様な相手もいるが、彼らにも下心がなかったと言えば嘘になる。けれど「アスワルドがあんなに晴れやかに笑っているのは初めて見たよ」と彼らの談。
収納内でぼやく余談ですが、アスワルドを喋らせるときの間延びの塩梅ものすごく難しいです。